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「地域のため」のパンとは?

執筆者の写真: Mariko WatanabeMariko Watanabe

「地域の自然環境と経済をより良くするような、そんな田舎のパン屋になろう!」 12年前、そう意気込む若夫婦が、東京から田舎へ移住しました。彼らは荒れ果てた古い民家をやっとこさ改装し、夢のパン屋を開業。早速に焼きあがったパンを携え、ご近所に挨拶まわり。地域の皆さんも、パン屋ができることを楽しみにしていた様子…。

そして数日後、裏に住むお婆さんが若夫婦にこう言いました。

「あんなまずいパン、猫にやっても食わんわ。」

「…。」

どうやらご近所さんは、100円で買えるあんパンやクリームパンを想像していたよう。しかし、若夫婦が焼く国産小麦と天然酵母のパンは、かため&お値段高め…。

「もっと安いパンでなければ、地域のためにならない。」

若夫婦はその後も度々そう言われて、ショックを受けました。

「地域のため」とはなんだろう? 外国産の小麦とイーストで安いパンを焼くことが「地域のため」? 地元で生産される自然素材でパンを焼くことで、自然環境が保全され、地域経済が活性化するのでは? そもそも「食が安い」ということは、本当に私たち庶民の経済に良いことなの?

若夫婦はへこたれず、自分たちの考え方をもっとうまく人々に説明できるようになりたい…と思いました。

こんな私たちの想いが、いつか本になるといいね。 いつか私たちの取組みが、学術的な研究対象にならないかな。

そんな風に、新たな夢を思い描くようになりました。 --------------------------

タルマーリー開業から5年後。私たち夫婦の想いは『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』という本に結実し、2013年に講談社から出版されました。 そしてその後、韓国、台湾、中国でも翻訳され、現在までに国内外あわせて10万部以上が発行されているんです。

信じられない!

そして更に信じられないことが…。 来月2019年4月に“ある国”で「腐る経済」の翻訳本が出版される予定なのです! さて、どこの国だと思います??? その“ある国”で翻訳されることになった経緯は、また後ほど書きますね。

お楽しみに~。

(写真は、タルマーリー開業当初の渡邉イタル&マリコ&パンたち。撮影は中島デコさん。)


 
 
 

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