【報告】菌との対話から感じる more than human その1
- Mariko Watanabe
- 23 時間前
- 読了時間: 3分

こんにちは、女将の麻里子です。
さて、もう2か月前になってしまったのですが、3月に行った研究者グループによるタルマーリー見学ツアー「菌との対話から感じる more than human」のご報告です。
今年3月9日~10日の2日間で、青山学院大学の結城正美 教授と佐藤泉 教授、そして関東学院大学の大澤善信 名誉教授がタルマーリーの見学を目的として、智頭町を訪問されました。
結城先生とは、今年1月に行われた「隣町珈琲」の新年会で初めてお会いしました。
「隣町珈琲」主宰の平川克美先生のお人柄から、新年会には学問からアートまで幅広い著名人が集まります。
そのときに、私たち家族も皆様にご挨拶をさせていただきました。
「今年、タルマーリーは『パン屋』から『智頭タルマーリー発酵研究所』というイメージへ大転換しようと思います」
それを機に話しかけてくださった結城先生。その後すぐに、私たちの明治大学での講義動画を見てくださって、メールをいただきました。
「(動画を)大変興味深く拝聴し、菌の感受性に驚きました。3月に大学の環境人文学の研究仲間と智頭にお伺いしたいのですが、タルマーリーの思想と実践を学ぶ見学ツアーをお願いできますか?」
まさに研究者の方々に来ていただく機会を増やしたいと思っていた矢先で、驚き、ワクワクしました。
結城先生はこの度、青山学院大学・総合研究所の研究ユニット
の研究の一環として、タルマーリーを訪れて下さいました。
結城先生のご専門「エコクリティシズム」とは何か?
そして“more-than-human”〈人間以上〉の存在とは何か?
私自身も大学では環境問題を人文学や社会学から考える分野に所属していたとはいえ、「エコクリティシズム」は初めて耳にする学問分野です。
結城先生へのインタビュー「エコクリティシズムのアクチュアリティ」から抜粋します。
『包括的に言えば、「エコクリティシズム」は人間と環境との関係をめぐる文学研究です。』
『“more-than-human”は、人間がいて、しかし人間だけではなく、それ以上の存在がいるということでしょうか。』
結城先生のご著書『文学は地球を想像する エコクリティシズムの挑戦』(岩波新書)を読み、
「文学を通して地球との向き合い方を考える」
という学問分野があることに新鮮な面白さを感じ、またタルマーリーが発酵から得てきた知識や経験が、文学から環境を考える際のポイントと多く重なることに驚きました。
そして、“more-than-human”〈人間以上〉としての「菌」に着目され、すぐさま智頭への訪問を決めた結城先生の想いを、少しずつ理解できてきました。
そしてあっという間に3月、青学の研究ユニットをタルマーリーにお迎えする日がやってきました。
ツアー概要は下記の通りです。
◆テーマ
【タルマーリーの思想と実践を学ぶ ~菌との対話から感じる more than human~】
◆参加メンバー
青山学院大学・総合研究所の研究ユニット
◎結城 正美 教授
青山学院大学 文学部 英米文学科
◎佐藤 泉 教授
青山学院大学 文学部日本文学科
◎大澤 善信 名誉教授
関東学院大学
◆主宰、ガイド
渡邉 格 麻里子
智頭タルマーリー発酵研究所
「報告その2」へつづく…
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