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  • 執筆者の写真Mariko Watanabe

やり遂げた2012年!


2012年。 タルマーリーを開業して5年目。 格と結婚して9年目。 なんだかんだ、私たち夫婦は常にドタバタやってきましたが、2012年は本当に充実していました。 今年はほぼ、やりたかった目標を達成できたと言えます。 この一年を終えようとしている今、本当に楽しくて、心から幸せだー!と思っています。 2月16日、岡山県・勝山でのパン屋タルマーリーがオープン。 昨年末から一番寒い時期に、格が中心となってほぼ自力工事で成し遂げた工房&店舗改装。あの辛い日々を、きっとずっと忘れません。 そして、震災後に千葉での店を閉めてから、9か月半ぶりの再スタート。 日々パンを作って、売る…という日常が戻った喜びは、何物にもかえがたいものでした。 震災直前から常勤スタッフを雇用し始めたタルマーリーでしたが、岡山に移転してからも事業を縮小することなく、積極的にスタッフを募りました。 しかし、移転後この一年、スタッフの入れ替わりが激しく、正直のところ、それによる心身の疲労も大きいものがありました。 やっと秋くらいから安定し始め、特に5月から働き始めたスタッフ・愛子ちゃんは、パンの製造は初心者だったものの、必死で喰らいつき目を見張る成長ぶりで、早くも格の右腕になってくれています。 更に、岡山に移った最大の要因である、天然糀(こうじ)菌の自家採取。 千葉ではパンを作り続けて4年でやっと、パン工房に糀菌が自然に棲みつく環境になったため、岡山でも時間がかかることは覚悟していたのですが…。 なんと、今年の秋に成功! 勝山に棲む糀菌から米糀を醸し、酒種を作ることができました。 ただ、まだまだ酒種は安定せず、皆さん待望の「和食パン」が製造できるくらいの、ベストな発酵状態には至っていません。 酒種の安定は、来年からの大きな課題でもあります。 そして、年末ギリギリセーフで達成できた目標が、ビール酵母の製造。 タルマーリーでは今まで、4種類の酵母 【酒種、レーズン酵母、(小麦)全粒粉酵母、(ライ麦)サワー種】 でパンを作ってきました。 これに加えて、大麦を発酵させた酵母、すなわちビールの酵母でバゲットを焼きたい! 蒜山耕藝でも大麦の栽培を始めているし、新たな挑戦をしようと、格の開拓魂がまたまたうずいている訳です。 そして、このビール酵母作りに手を挙げたのが、ここ真庭市出身の若きスタッフ・三浦君。

今年の夏から、タルマーリーでアルバイトを始めた彼は、私達と同様、大学農学部卒。 しかも、酢酸菌の研究の末、修士過程を卒業。 格とマニアックな“発酵”話に華を咲かせ、気付いたらタルマーリーの主要スタッフに。 更に彼は、1月からは日本一のビール職人・丹羽さんのいる山梨へ、2か月の研修に行くという熱心さ! 研修を終えた彼が帰ってくることを、スタッフ一同、物凄く楽しみにしています!!! そしてそして、更なるタルマーリーの目標=自家製粉100%!に向けて、格はここ勝山の工房内にも設置できる製粉機のリサーチを進めてきました。 いろいろ熟慮した結果、カフェキッチンの後ろ側の倉庫を製粉部屋にすることになり、年末にコンクリートの土間をうつ工事をしてもらいました。 格はパン製造でも体力を消耗する中、なんとか年内に片付けたい…と、一人で壁や棚や扉など大工仕事をして、一応、製粉部屋ができました! これで来年からは、ここ岡山県近隣で自然栽培された小麦を100%自家製粉できるようになるか?! ともかく、頑張ります!!! ということで、相変わらず全力疾走、無理しまくりの暴走タルマーリー。 おかげ様で、とっても充実した素晴らしい一年を終えようとしています。 とはいえ、社会の動きをみると、絶望することばかりだった…とも言えます。 しかし、だからこそ、この一年で出会い育んだ、かけがえのない仲間たちとの関係は、キラキラ眩しいほどに輝いています。 こんな時代に生まれたからこそ、最後までやり通す。 子どもたちになんとか、希望を持って生きていける世界を繋げたい。 だから私たちは、こういうパンを作っているわけです。 現代の、こんなに鈍ってしまった人間の感覚なんて、まったくあてになりません。 でも天然の菌は、ある意味「真実」を教えてくれます。 だから、発酵食の作り手として、私たちは、天然の菌の教えてくれる道を、進んでいこうと思っています。 自然栽培×天然菌のパン=タルマーリー。 タルマーリーは決してとどまらず、常に進化しつづけます。 来年も、どうぞよろしくお願い致します!!!


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