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執筆者の写真Mariko Watanabe

インターンシップへの「祈り」



こんにちは。女将の麻里子です。

さて今日はインターンシップについて、考えていることをお話しようと思います。


現在タルマーリーでは常時大体1~4名のインターン生がいる状況です。原則的に4週間、大学生がほとんどですが、社会人もちらほら参加されています。

「1か月でやっと仕事を覚えた頃に帰ってしまうなんて、大変じゃない?」

そんな風に心配して下さる方もいます。確かにスタッフは毎回新しい方々を受け入れ、仕事を教えながら慎重に作業をしています。

インターンを受け入れている一番の目的は、実際に現場を経験してみて、タルマーリーへ就職したいと思ってくれたらいいな~ということです。

ただ私は、そのような短期的な目的だけでなく、もっと長期的な「祈り」のような気持ちを抱いています。


今の若い世代と接してみると、「田舎」を知らない子たちが増えていることに危機感を覚えます。

私が子どもの頃(30年以上前)はまだ、夏休みは祖父母の暮らす「田舎」に帰るという子たちが多くいました。

でも今はもう帰る「田舎」がなく、都市でしか過ごしたことがない子たちが増えているのかもしれません。満天の星空も、風に揺れる稲穂も、見たことがない子が多いかもしれない。

生きる場所として都市という環境しか知らないのは、とても苦しいのではないか…と、私は思うのです。

野生の菌でパンやビールを作る職人になるためにはもちろんですが、ただ「人間として生きていく」というシンプルな営みにおいて、自然の中に身を置くこと、自然の存在を感じることは、とても大事です。気候変動や食糧不足が深刻化するこれからの世界では、生き延びる術として、必要不可欠なことだと思います。


それに、人生ではいろいろ行き詰まるときがあるでしょう。そんなとき、田舎の存在を知らなかったら?いったん都市から田舎という緩衝地帯に避難してみるという選択肢を知らないとしたら?

私自身、大学時代に1年間休学をして、様々な経験をさせてもらう場に恵まれました。

国内では農家や環境教育を実践している宿泊施設、アメリカでは大規模な酪農家、ニュージーランドでは小規模な有機農家etc…。都市で生まれ育った私が田舎の現場で働く機会を与えてもらえたこと、そんな場を提供してくださった素敵な大人たちの存在に、今もただただ感謝しかありません。あの経験がなかったら、今の私はこの事業を実践できていないでしょう。


この世界が若い人々にとって、もっと生きやすい場になっていきますように…。

タルマーリーがインターンシップの場を開くことは、そんな祈りです。

智頭町の山に抱かれ、美味しい空気と水を吸い込み、自然の中で遊び、タルマーリーの日々の仕事を経験して、野生の菌で発酵させたパンを食べてビールを飲んで過ごす1か月。その体感を、彼や彼女たちがその後の人生で、何かのタイミングで、思い出してくれらいいなあ…。


そんな風に願っています。


【タルマーリーインターン募集中!】

◆受け入れ期間

2022年​

〇 9月29日(木) ~ 10月24日(月)

〇 10月13日(木)~ 11月7日(月)

〇 10月27日(木)~ 11月21日(月)

​〇 11月10日(木)~ 12月5日(月)

〇 11月24日(木)~ 12月19日(月)

〇 12月 1日(木)~ 12月26日(月)

2023年

​〇 2月 2日(木) ~ 2月27日(月)

〇 2月16日(木) ~ 3月13日(月)

〇 3月 2日(木) ~ 3月27日(月)

〇 3月16日(木) ~ 4月10日(月)

〇 3月30日(木) ~ 4月24日(月)

〇 4月13日(木) ~ 5月 8日(月)

〇 4月27日(木) ~ 5月22日(月)

​ 以降、12月まで随時


日々の仕事に携わりながら、四季折々、様々な表情を見せる智頭の暮らしを体験してみませんか?

みなさまのご応募お待ちしています♪


詳細はインターンのページをご覧ください。


photo by Mami Yamada


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