フランスから来た彼女の情熱
こんにちは。女将の麻里子です。
先日、『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』(講談社)の翻訳本が「ある国」で出版されるというお話をしました。
今日は、その続きのお話…。 2014年秋、私たちはタルマーリーを智頭町に移転することに決めた。そんな慌ただしい折に、友人である蒜山耕藝の高谷夫妻から連絡が入った。
「友達の友達で、フランス在住の秋元朋実さんという人が来日されているのだけれど、『腐る経済』をフランスで翻訳したいと言っていて、イタルさんとマリさんに会いたがっている。」
正直、当時は移転準備や『腐る経済』の舞台を移してしまうという不安で、精神的に余裕がなかった。しかし高谷夫妻の紹介だし、わざわざフランスから来てくださっているし、断るわけにはいかない。 朋実さんは大きなまんまるいチーズをお土産に持ってきてくれた。彼女はフランスでオーガニック農家の方と結婚し、小さな子どもを育てながら、夫婦で農業やチーズ作りを生業にしているという。
彼女はフランスの農業や経済の厳しい状況を憂いており、
「『腐る経済』を読んで、これはぜひフランスの人たちにも