​山川 真生子 Maoko Yamakawa
(パン製造補助&カフェキッチン&販売)

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修業とは
自分に向き合い
新しい自分と出会うこと

※インタビュー・記事作成:塩月未希子

大学卒業後、2021年4月からタルマーリーで働き始めました。


タルマーリーは、私の2つの軸にぴたりとはまりました。
ひとつは、他の生き物の気配があるところで生活して、土や食べ物、農業に関わりたいという思い。
もうひとつは、自分の頭と体を使って仕事をする環境に身を置きたいという思いです。

 

私は、長崎県壱岐島で生まれ育ち、大学進学を機に徳島県へ移りました。当時の私は、田舎の生活を面倒に感じていて、高校生の頃は早く島を出たいと思っていました。
大学2年生の時、大学が主催しているインターンシップに参加し、6ヶ月間、県内企業で中長期的な経営課題に取り組む中で、自分の考えや想いを言語化する機会が多くありました。

 

インターンシップの経験を通して、壱岐島のことが大好きで、自分そのものが、早く出たいと感じていた壱岐島につくられていたと気付きました。そのことに気付いた時、いつか自分の生まれ育った壱岐島に恩返しをしたい、でも何をすればいいのか分からない、そんな思いを抱えました。
それならば、全国で地域のために動いている人に会いに行ってみようと思い、1年間の休学を決めました。

 

休学中は島に帰る時間も長く、家族と過ごす時間が多くありました。実家で田植えの手伝いをした時、幼い頃におたまじゃくしや蛙、バッタを追いかけて夢中で遊んでいたことを思い出しました。「他の生き物の気配があるところに在りたい」、「土や食べ物、農業に関わりたい」と、自分自身がまず「在りたいところ」がはっきりと感じられるようになりました。

 

植物本来の力で土壌、生態系を回復させる協生農法に取り組む方を訪ねて三重県へ行った時のこと。「教えてもらえるかも」という頭で行ったのですが(笑)
取り組まれている様子を見て、これは教えてもらうものではなく、自分の頭と体を使って試して、失敗して身に付けていくものだと感じました。
自分の頭と体を使って仕事をして、真ん中に畑や土のある暮らしをつくれるような場所に身を置こうと、その時決めました。

 

タルマーリーは、ミシマ社の雑誌「ちゃぶ台」に載っていた「菌本位制という生き方」という格さんの文章で知りました。おもしろい考え方だな〜と思っていたら、それを読んだ次の日、twiiterで麻里子さんのスタッフ募集のツイートが流れてきました。
「ここなら菌という生き物がいて、自分の頭と体を使って仕事ができるかもしれない。自分のやりたいことができそう。」
と思い、インターンに応募しました。

 

入社後はパン製造を担当。数え切れないほどの失敗をしました。洗った番重の拭き方が雑だったり、計量ミスで生地の仕込み量が製造計画より少なくなったり、酒種をこぼしたり…。
よくなかったのが、失敗を認めずにごまかしたり、言い訳をしたり、同じ失敗を繰り返したりしていたこと。失敗したことを叱られるのではなく、失敗した後の向き合い方、姿勢を叱られていたのだなと感じています。
失敗を素直に受け止められない自分と向き合うことは苦しかったのですが、その時の経験が今の自分にとって、とても大切な糧に、財産になっていると実感しています。
そして、自分のよくないところを教えてくれた上、
「失敗していいよ。フォローするから。自分と向き合おう、変わろうとしていることが分かるから。」
と言ってくれた仲間がいたから、そんな自分と出会い、向き合うことが少しずつ少しずつできたのだと思います。

タルマーリーでは「修業」という言葉がよく出てきます。修業とは、自分と向き合い、自分の新しい面に出会うことなのかなと、今は思っています。
様々な経験を通じて出会うカッコ悪くて、情けないなと思う自分も、心から何かを楽しんでいる自分に出会い、向き合い、自分を磨いていくことなのかもしれないなと思います。
私は、本当にたくさん失敗をさせてもらいました。その中で、自分でやらないと分からないもの、やってみて失敗をして、その中で得たものがたくさんあります。格さんや麻里子さん、一緒に働く仲間に本当に感謝しています。

現在は、パン製造の補助、通販の発送、卸の取引様とのやり取り、キッチン等、幅広く業務を担当しています。曜日や他メンバーの状況によって担当業務は変わります。
ポリシーを持って、誰かの命になる嘘のない真っ直ぐな「食べ物」を作ったり、届けたりすることに携われていることは、大きなやりがいです。
お客様に「おいしかったよ~」「ありがとう!」というお言葉を頂く時は、とても嬉しいです。

 

入社時からやってみたいと思っていた農業は、大豆を畑にまいたものの、仕事とのバランスがはかれず、いわゆる「お世話」はできませんでした。けれど、大豆本来の力で葉を伸ばし、実を付けました。私がその時やったことといえば、「今日の太陽の光、美味しい?」と聞きながら、陽の光を一緒に浴びたことくらいです。私が「育てる」って思うこと自体なんだか違うな、と気付きがありました。
やりたいことができなかったからこそ新しい発見がありました。できないことを嘆くのではなく、できなかった時どんなことが見えてくるのかなと思うようになって、できないことも自分次第で楽しむことができるのだな〜と感じています。タルマーリー智頭店には裏庭があるので、開墾して畑をやってみたいなと狙っています!

 

これからウィンドサーフィンを本格的にやってみたいです!あと、スキューバダイビングの免許も取る予定です。WWOOFで海外を回って、訪れた先々の海でウィンドサーフィンやスキューバダイビングをして、海や風といっぱい遊び尽くしたいです。
そして、ゆくゆくは地元の壱岐島で、畑や暮らしを真ん中に置いて、色々な生き物と生きていきたいなあ〜と思っています。土や海を行ったり来たりしながら、自分の表現をしていきたいです。

 

Q&A
●出身地 長崎県

●得意技
・書道
・人が気持ちよく歌っている歌に勝手に合いの手を入れること(笑)
・自分が言ったことで自分が大爆笑できること(笑)笑いの自給自足ができること。
・休日の過ごし方
・出掛けるときは、マリンスポーツ、自転車、温泉
・家でまったりするときは、書道をしたり、本を読んだり…

 

●タルマーリーで好きなメニュー
・旬野菜と豆乳マヨネーズのピザ!バナナスムージー!
・パンはめっちゃ迷いますが…、杏とくるみとヘーゼルが特に好きです!