川口達也 Tatsuya Kawaguchi
(パン製造)
何がきても
自分が必死にやるだけ
腹を決めて
何事にも向き合う
※インタビュー・記事作成:塩月未希子
インターンシップ参加を経て、2022年2月からタルマーリーで働き始めました。
現在は、パン製造部門で窯の修行中です。その他、パンの発送やビールに関わる業務、カフェ部門でピザを焼くことも行っています。
タルマーリー入社前は、3年ほど監査法人で働いていました。社会的に意義のある仕事であること、安定性や収入を考えて、大学生の頃から会計士を目指して勉強をしていました。
実際に働いてみると、パソコンと数字に向き合って、山のようなタスクをスピーディーにこなしていく毎日。もちろん会計士の業務は重要なのですが、手触り感が少なく、距離を感じていました。「実質的に大事なことって何だろう」って。
そんな時にたまたまテレビで農家さんを取り上げた番組を見ました。単純ですけど、「食べ物をつくること、生きることに直結する仕事っていいな」と思いました。
それから、監査法人を退職して、旅行をしたり、北海道へ農業バイトへ行ったり、今後について考えながら過ごしていたときのこと、たまたま「田舎のパン屋が見つけた 『腐る経済』」を読みました。
自分の価値観に近いと感じて、タルマーリーに興味を持ちました。タルマーリーへお客さんとして訪問し、更に深くタルマーリーを知りたいと思いました。タルマーリーのWebを見てみると、スタッフ募集をしていると分かりました。すぐに応募をして、まずはインターンシップへ参加できることになりました。
私がインターンシップに参加したのは、2021年12月下旬から1ヶ月でした。なんと智頭町は40年ぶりという大雪で、ヤマト運輸さんの集荷トラックもタルマーリーへ来るのに苦労するほど。
古民家のシェアハウスもとても寒かった!けれど、パンはとてもおいしいし、働いている方の雰囲気もよくて、「ここで働けたらやりがいがありそう、働いてみたい」と思い、迷わず採用面談をお願いしました。今思うと、結構勢いもあったかもしれません。
入社当初はビールの瓶詰めや洗浄作業、パンの発送を担当していました。そのあと、カフェのピザを焼く担当を経て、今はパン製造部門で、発酵具合の見極めからパンをオーブンで焼き上げるまで担当しています。
朝6時から11時までパン製造、そのあとは日によってピザを焼いたり、パンの発送を行ったり、ビールの仕事をしたり。事務仕事や明日の準備を済ませてから退社します。
実際に働いてみると、正直、想像していたよりも、肉体的にも、精神的にもきついなと感じます。
最初は、これまでの仕事とは違う慣れない肉体労働で作業スピードが遅いので、残業して疲れ切っていました。トラブルが起きてどうにもならなくて先輩に助けを求めることも多くありました。助けてくれる先輩には感謝しかありません。
外から見ると、平和にのんびり働いているように見えるかもしれませんが、実際は早くて、きれいな仕事を目指してみんな一所懸命です。
パン製造では、いかに時間を短縮できるか考えて、手が空いている人が残っている業務を全てやってしまうようなスピード感で動いています。先輩方の連動した動きに取り残されないように必死です。
「いかにして先輩から仕事を奪うかだよ」と、先輩に言われました。後輩だから掃除をするといった決まりごとはなく、ある意味公平で、フラットな世界です。「あれやって」と指示されることもないので、自分で気付いて動かないといけません。
挑戦してできなかったこと、技術を身に付ける過程での失敗を怒られることはありません。改善の余地があるのに改善に取り組まない時には怒られます。
パンの番重を洗う、副材料を準備する作業に時間がかかりすぎた時、「前のめりになってやりなさい」と言われました。
自分の甘さを見透かされたと思いました。単純作業をいかに早く終わらせて、先輩の仕事を覚えるか、奪いにいくか考えられなかったなと反省しました。
今は、作業スピードを上げるために、するべき作業を事前に頭の中でイメージすること、先輩の作業を見て真似るところから取り組んでいます。毎朝出勤前に、今日やる作業や気をつけるポイントをイメトレをしています。
大変なこともたくさんありますが、タルマーリーに出社してパンの焼き上がった甘い匂いがすると、いいなと思う自分に気付きました。私はこういう職場が好きなんだ、パンが自分に合っているって思います。パン製造を担当するようになって、自分がこんないい匂いがするパンを焼いていると思うと本当に嬉しいです。
あとは、お客様がパンやビザ、ビールを召し上がって満足そうに帰られる姿を見るとやりがいを感じます。
単純かもしれないけれど、本当にそれに尽きますね。
入社して半年が経ちました。「今後のキャリアプランは?」と聞かれると少し困ってしまうのですが、パンを焼けるように必死で取り組んでいきます。
タルマーリーは変わっていくことを恐れない場所だと思っています。
私は、パン製造部門への異動が決まった時にビビり倒したのですが、やってみたらなんとかなっています。今は、「何がきても自分が必死にやるだけ」と自分に言い聞かせています。入社した頃に比べたら、少し腹が決まった感じです。
Q&A
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出身地
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大阪府
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得意技
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ランニング(高校で長距離を走っていました。最近、休日に走り始めました!)
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休日の過ごし方
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温泉やパン屋さん、ご飯屋さんに行ったり、映画を見たり…。
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たまに、同じシェアハウスのメンバーと飲みに行きます!
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タルマーリーで好きなメニュー
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あんパン(甘いものが好きなので。焼き立ては更においしい!)
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